一昨日、昨日と、わが社の上級コンサルタントが親会社の由緒ある研修施設で1泊2日の研修講師をした。テーマはR&D戦略である。その際、二人の外部講師と一人のわが社の講師にコマを持ってもらった。私は教育担当部門の責任者として、部下をサポートに送りこみ、自分も半分くらいオブザーバ参加した。その理由は、外部講師の一人がとてもユニークな方だったからである。何かあっては大変という気持ちと、その人の話をぜひ聴いてみたいという気持ちの両方が、部門としてサポートをする原動力となった。
受講生は研究所や工場の開発者たちで、まじめを絵に描いたような人たちである。対するそのユニークな方は、世界的なおもちゃのヒット商品を開発した、かつては男性、今は女性になっている方である。
由緒ある研修施設に相談したところ、その方が講師として話をすることは構わないが、スカートだけはやめてくれ、とのことだったので、パンツ姿で来てもらうことになった。
2日コースの2日目が担当である。資料が事情により前日持ち込みになった。しかし、研修施設の方にたちまち没収され、そのままシュレッダーにかけられてしまった。理由は、女の人の裸のお尻の写真があったこと、「エロい」「下半身」などの言葉があったことである。
そして当日の朝、講師の元男性の女性が、補佐の方を連れて登場した。本人の出番は午後3時である。しかし、朝から見学したいとのことだった。それは大歓迎なのだが、補佐の方はお母様だった。少々認知症の症状があるので一人で置いておけず、仕事にはいつも連れて歩くそうである。研修所としてはとくに問題はない、とのことだったが、結局、私の部下は朝からずっとつきっきりで散歩したりお話しをしたりしていた。後で「一代記が書けるほどお話を聞いた。満州から引き揚げてきたときから戦後の混乱期、現代に至るまで。」でもお母様は話ができて感激されたそうで、部下の努力も報われたようである。
事なきを得て、お母様にも喜んでいただけ、ひとまずほっとした。ただ、「商品はキャラがたって、セクシーで、触りたくなるようなものでなければならない」という理論が原子力発電所の設備を設計している人にどれだけ伝わっただろうか。エロい原子力発電所ってどんなもの?

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