2012/3/30

おいしいから売れるのではない  短歌

「おいしいから売れるのではない、売れているのがおいしい料理だ」という本を読んだ。 著者は、イタリアンのファミリーレストランチェーンのサイゼリアを創業し現在同社の会長をしている正垣泰彦という人である。

実は私はサイゼリアには一度も行ったことがないのだが、気違いくらいの読書好きな親友の先輩社長の強い勧めがあったので、おっとリ刀で読んだものである。ところがこれがなかなか読み応えがあった。著者はこの本の中で随所に、勘に頼らない「科学的な経営」ということを強調していた。

正直、この本を読むまでは外食産業なんて安ければ安いほどはやるものだ、くらいにしか考えていなかったのだが、この本を読んでからはその考えをぶち壊された感じである。例えば、経営者としてのビジョンを繰り返し語ると共に、自分なりの「仮説」を立ててそれを様々な方法で「検証」する、などという表現が次々と出てくるのである。

また「飲食店ならメニューを減らすことが一番無駄を減らせる。同時に、自分の店にしか出せないぞ、という強いメニューを作ることだ」などは、「体重を減らして体力をつけるのが“本物のリストラ”だ」という私の主張と同じことを述べているではないか。気に入った。

またこの著者の、「成功とはほとんどの場合、まぐれみたいなものなので、そこから何かを学ぶのは不可能に近い。失敗を繰り返し、その経験から学んでこそ成功に近づける」という、「失敗からしか学べない」という意見には全く同感である。

これらの考え方は、メーカーとかサービス業だとかの業態にこだわらず広く共通していることなのではないかと痛く共感した。「人事を科学する」ことの重要性を思い出させてもらった思いである。

「本ものの経営者には彼なりの哲学ありて道を拓けり」

「経営も人事管理も勘だけでなく科学して道は拓ける」
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2012/3/26

「大阪都構想」の真のねらいと意味  短歌

今話題の橋下徹大阪市長と堺屋太一さんの共著「体制維新ーー大阪都」を読んだ。これによると橋下さんのやろうとしていることは、明治維新以来140年も経つのに行政の仕組みはその当時のままであり大きな制度疲労を起こしている、その仕組みつまり「体制」を根本から変えなければならないという点にある。ということは、これはもう大阪だけの問題ではない、日本全体の問題なのである。

すなわち「大阪都構想」が特に指摘しているは、国と地方自治体との「役割分担」を見直そうということであり、国は国にしかできないことに役割を特化して予算も付けたうえで思い切って都道府県以下に任せるべきであるということである。これは一面的には「地方分権」でもあるので、国と都道府県との関係だけでなく都道府県と市町村との関係も含まれる。

しかしいくら橋下さんがバイタリティがあるといえども今は国政には直接口を出せる立場にはないし、国全体を変えるのには困難が多すぎるので、先ずは自分が担当している大阪において改革の「成功モデル」をつくり上げ、より多くの人に「ああそういうことなのか」と理解してもらったうえで、各地域でどんどん事例を増やしていき、最後には日本という国レベルでの改革まで行いたいというものである。

その過程においては当然ながら「道州制」というもののよさが明確になるし、道州制に移行するのがいいだろうというのが堺屋さんを含むお二人の考えであり、私もそれには賛同できる。これらの改革を進めていくためには公務員の意識改革と教育現場の改革が重要なので大阪では「職員基本条例」と「教育基本条例」を制定することにしたそうである。

折しも今日のテレビでは橋下さん率いる「維新塾」が2000人の受講者で開講したと報道されていた。そういう目で見てわかりやすい事象しか報道しない(できない)マスメディアの低俗さに改めてあきれ返ると共に、書籍という形によって自分の「志」や目的・目標を明確に語り、その考えを着実に推進していく姿に大いに共感した。彼は単なる目立ちたがり屋でもホラ吹きでもなく、むしろ政治の世界の中で「組織のマネジメント」を実行できる数少ない人物であることが明確になった。

「この国の統治のしくみ考へるべき人たちよ夢より覚めよ」

「改革は辺境の地から興るものその辺境に大阪ぞなれ」
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2012/3/20

生駒の地酒を楽しむ  短歌

以前から気にはなっていたのだが、我が家のある生駒市壱分町には造り酒屋がある。ただ電車の駅の向こう側にあるのでなかなか足が向かわなかったのだが、昨日の夕方ふっと思いたってその蔵元を訪ねてみた。駅を越えてしばらく行くと急な坂道となるがそれを登りきったところにその蔵元さんの大きな看板が出ていた。

いかにも古いたたずまいの門には約束事のように杉玉が吊るされている。そこをくぐって中に入り、作業をしている男性従業員に「小売りはされていないのでしょうか?」と尋ねたらやっているとのことで、さらに奥へ通された。ドアを開けると2人の孫さん達の相手をしながら店番もやっていた初老の上品な女性が対応してくれた。

先日駅前の酒店で買った新酒がおいしかったので直接買いに来た旨を告げると、早速別の人に取りに行かせる一方でこの蔵元の全製品カタログや会社のパンフレットなどをたくさん渡された。折角蔵元まで出かけたのだからということで、先日の720cc瓶ではなく1800cc瓶を買うことにした。この酒の度数は一般的な15度ではなく20度なので気持ちよく酔えるのが特徴である。

帰宅後に会社パンフレットを読んでみたら、この蔵元は元禄のころからの造り酒屋で創業以来何と400有余年になるそうだ。しかも水はもちろん地元生駒の伏流水であるが、酒米も地元産のものが主力商品らしい。そしてここのお酒は生駒聖天さんとして有名な宝山寺の各種行事での振る舞い酒や1500年の歴史を誇る往馬大社のお神酒としても愛飲されているそうだ。

資料によるとここの杜氏は但馬杜氏だそうだが「全国新酒鑑評会」では1990年からの10年間に7回も金賞を受賞し、2008年には厚労省による「現代の名工」に選ばれた人物だそうである。道理で呑みやすく、ひと口でうまいと感じた酒のはずである。いっぺんにこの蔵元とここのお酒のファンになってしまった。直線距離にして200mくらいしか離れていないところにこんな名所があるとはついぞ知らなかった。これからはもっと地元密着で歩き回ってみたいものである。

「日本酒のふるさとといふ大和なる生駒の蔵元けさも湯けむり」

「生駒なる地元の米と水つかひ四百年の酒造りかな」
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タグ: 地酒 蔵元 地元密着

2012/3/16

確定申告と季節感  短歌

今年も期限ギリギリとなったが、先日やっと確定申告を提出してきた。これが終わると、ああまた1年が過ぎたのだなあと感ずる。そして、まもなく本格的な春になるなあとも感ずる。

会社勤めの時代は、たまたま人事の仕事をしていたせいか各種の行事や業務を通じて「季節感」を感じていたものである。さしづめこの時期なら4月からの新入社員を迎える準備に追われていたし、昇給考課の準備なども重なって一年中で一番忙しかった時期であることを思い出す。

会社勤めをやめてからは仕事上でそういう季節感を感じる機会はぐんと減ってしまったが、だからこそ数少ないそういう機会を大切にしたい気持ちが持ち上がってくる。しかし季節感というものは何も仕事について回るだけのものでもあるまい。むしろ人としての日常の生活の中でそれを感じる方が自然なのかもしれない。

そういう点で見れば、東大寺二月堂で行われるお水取りも終わったようだ。プロ野球のオープン戦も始まったようだ。遅かった今年の梅の開花もようやく本番を迎えている。本格的な春はもうそこまで来ているんだなあ。

「お水取り済みてやうやく春来たるならひ変はらじ世は移りても」

「東北の大震災よりはや一年 見上ぐる月は変はらぬものを」
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2012/3/13

食わず嫌いへの反省  短歌

昨年末くらいにジーンズのパンツ、つまりジーパンを購入した。実は私はジーパンは何となく好きではなかったので、これまではずっと無縁で過ごしてきた。ところがジーパン愛好家である妻が何度も何度もうるさいくらい勧めるので、とうとう試しに1着だけ買ったというわけである。

最初のうちは見たとおりのゴワゴワ感があって履きにくいなあと感じていたのだが、履いているうちに何となく身体になじんできて、なかなか履き心地がいいものであることに気がついた。そのうえに、冷たい生駒おろしが吹くこの土地においても結構温かいのが気に入った。

さらには、ちょっとしたお出かけの際でもどんな上着にも合うしネクタイ姿にも合うから不思議である。というわけで最近はほとんど毎日のようにジーパンを履いて生活している。もう私の生活からジーパンが離せなくなってしまったと言っても過言ではない。

他でも経験したことがあるが、衣類についても私の食わず嫌いは存在していたようである。考えてみれば衣類でも食べ物でも、若い時から好みは全く変わっておらず、ということはいつも同じようなものを着て同じようなものばかり食べてきたように思われる。ジーパンを見直したように、食べ物やほかのことに関しても今後はちょっぴりと冒険というか「お初」にも挑戦してみようかと思った。

「食うてみて食わず嫌ひの損を知る食うて初めて味を知るとは」

「ジーパンのよさも悪さも履きてみて初めてわかる食わず嫌ひよ」
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