2011/7/31

絵画の基本  短歌

先日お会いした前々職の会社の先輩から興味深いお話を聞いた。その方とは現役時代は全く接点はなかったが、ある人事的な課題について助言を求められて以来、交流が続いている。70才を過ぎた今は、自宅のある京都を離れて単身で、東京のパソコンや電子機器の匡体を中国やベトナムで製造し販売する企業の会長をされている。

今回初めてその会社を訪問してお話を聞いていると、その方は現役時代は処遇的にはあまり恵まれない会社生活を送られたようだ。しかし今は、年商一兆円企業の日本法人の会長である。真に実力のある人は場さえ与えられれば真価を発揮できるものだということを痛感した。

港に近いエキゾチックなレストランで昼食をご馳走になりながらお互いにプライベートな話を交わしていると、その方の趣味が絵画であることを知った。定年後に始めたという絵画は10年以上にもなると玄人裸足のようで、定期的に作品展も開いておられるということであった。

上達の秘訣をお聞きして、私はなるほどと膝を打った。それは、きちんとした先生にきちんとした指導をしてもらうことだとのことであった。ところがその先生は、当初はデッサン用の鉛筆で直線をまっすぐに描くことと、曲線を描くことしか許さなかったそうだ。

驚くことに、直線は縦と横だけであり斜め線は不要だったし、曲線は色々な大きさのきれいな真円を描くことしか許さなかったらしい。いい加減に聞いている同期生が多い中でその先輩は、律義に黙々と教えを守って練習を重ねたところ、あるとき素晴らしく絵が上達している自分自身に気がついたそうだ。

何ごとにも通ずるが、基本や基礎を大切にすることがいかに大切かを表わすエピソードではないか。人の成長も技術の進歩も組織風土の改革も時間がかかるものである。「即効性」ばかり求めて安直に結果を得ようとしては、結局、成長も進歩も改革も得られないのである。

「安直に即効性を求むるは失ふことこそ多けれと知る」

「何ごとも基礎と基本を大切に修めてこその成長なるを」
4

2011/7/29

自分へのご褒美  短歌

昨日までの東京出張の帰路は、少し張り込んでグリーン車を利用した。赤字会社の分際で、と思われるかもしれないが、実は新幹線を利用いて貯まったポイントを使っただけである。私にもコスト意識は確実に育っているのだ。贅沢はできない。

それにしても、久しぶりのグリーン車は快適であった。座席には余裕があるしシートは分厚い。また各座席にコンセントがついているのはありがたい。おかげで消耗しかかっていた携帯電話の充電もバッチリとできた。おまけに、乗車して間もなく、女性のパーサー(車掌ではない)がうやうやしく冷えたオシボリを届けてくれた。第一、満席のことが少なくてゆったりとしているのがいい。

たまにはこういうリラックスできる環境は得たいものである。特に今回の二日間の出張は、スケジュール的には少々厳しかったがたくさんの収穫が得られたので、まさに自分に対する労いでありご褒美であった。

昨日訪問したある銀行系のコンサルティング会社からは、まだ未定ではあるものの、その銀行系の大手企業のIT部門の部長クラスの研究会での講演依頼の打診があった。次に訪問した外食最大手の会社の人事本部長に転職した前々職での後輩と情報交換したが、お互いに得るものは多かった。

夜に開催した人事関連の研究会は、大震災のためにしばらく開催できていなかったので、今回はお互いの近況報告となった。大量の新入社員を迎え相変わらず多忙な大手ICT会社の研修部長と、親会社との軋轢からようやく脱した若手社長は、気のせいかいつもより酒量が多かったようだ。

また女性メンバーも、先日役付き昇進した某官庁の上席指導官は少し肩の力が抜けて貫禄が出てきたし、入社二年目の大手メーカー人事部員は、退職したいと悩んだことがあると言いつつも適切な問題意識がますます冴え渡っていた。

今朝から訪問したある大学の常務理事とは6年ぶりくらいの再会であったが、あれ以来数々の実績を重ね前回会った時の病院事務長よりは数段上の重責を担う存在になっていた。立ち去り際、彼から定期的な情報交換のお誘いをいただけたのは実にありがたいことである。もし彼から現下の課題解決のご相談があれば喜んでお役に立ちたいと感じた。

とまあこんな具合で、まさに「犬も歩けば棒に当たる」を実感した二日間であった。

「やれることやりたきことを携へて歩けば棒に当たるもをかし」

「武器づくり拠点づくりに明け暮れしこの二ヵ月の苦労報はれ」
1

2011/7/28

交通信号あれこれ  短歌

昨日から東京に来ているが、いつからそうなったのかはわからないが信号の運用方法が変わっていることに気がついた。

例えば、歩行者が大きな交差点で信号待ちをしている時、左方向からの車が青矢印で右折するようになっている。そこまではどこでも見かける光景だが、私の右向かい側で並列で信号待ちをしていた歩行者が、車が右折を始めると同時に横断歩道を渡り始めたのである。

せっかちなのは大阪だけではなく東京も同じだなぁ、と考えていたら次の交差点でも同じ光景が展開されるではないか。ああそうなのか、と気がついた。直進車がなくなれば右側の横断歩道の人は歩き始めても問題ないため、私が待つ横断歩道とは時差を設けているのである。

また、逆にこれまでは信号がついていたと思われる、広い車道沿いの小さな交差点では、信号が取り払われている。だから歩行者は自分自身のペースで歩き続けることができる。これも合理的なやり方だと感じた。

ところ変わればとか、時代変わればとかよく言うが、こういう合理的な変化はいいんじゃないかと思った。

「信号も時代と共に変はるものハードもソフトも運用さへも」

「イライラのいや増す時代に信号も人の心理に合はせて進化」
2

2011/7/27

志を継いでもらえていた!  短歌

昨夜は私の前々職の健保組合の、ある現役幹部職員と会食をした。彼から健保組合の現状を聞いているうちに私の眼がしらは熱くなっていった。というのは、私が現役時代に情熱をもって取り組み始めたことの多くが今も脈々と引き継がれていることを知ったからである。

主なものだけ挙げてみると、一つはこれ以上の保養所閉鎖を防ぐと共に宿泊利用者を増やすために始めた「イキイキ健康教室」である。これは、立地や建物や料理などの「モノ」ではなく「コト」で人を呼び込もうとした施策だが、今はそれが定番となって毎月開催になっているそうだ。

二つは、健康開発事業である。その保養事業が健康開発事業に組み入れられたほか、私の時に導入したEAP(従業員向け心の相談室システム)の利用が定着してきたことである。これによりメンタルヘルス不調で苦しむ従業員がかなり抑えられているそうだ。さらには、この健康開発事業を推進するため労使の協力を得て作った「タスクフォース」という体制がますますその重要度を高めている。

また、これらの事業は成果が見えるまで時間がかかるし、部外者からは見えにくいので「定量的に」「見える化」を図ってほしいと強く要望していた。それが着実に続けられて、過去5年間の実績がみごとに表示されているそうだ。この実績も踏まえて、その組織は室からセンターに格上げになったそうである。

これらを聞いて私は「得たり」と膝を打った。以前にも書いたが、大きな事業とか新規事業の成功や人の育成には時間がかかるものなのである。しかし、だからといって「即効性」を追い求めてしまうと台なしになってしまう。「やるべきこと」を見つけたからにはそれを実行する「計画」をつくり、愚直に続けていけば自ずと成果は出てくるのだ。

そういうことを改めて思い出させてもらった有意義なひと時であった。

「これだけは果たすと決めたことならば計画どほりやれば実れる」

「五年前打ちたる施策の芽の育ち大きくなりて我が眼潤めり」
2
タグ:  健保組合 継続

2011/7/25

生死の境目を垣間見た  短歌

一昨日は山歩き同好会の月例会で神戸の六甲山に登ってきたが、そこで私は、少し大袈裟に言えば生死の境目を垣間見るような体験をした。その顛末は次のとおりである。

真夏期の登山なので水分は十分に摂っていたし、最近の強化トレーニングのおかげで脚力には自信を持って出かけた。山頂までに3回ある登りの2回めまでは難なく通り過ぎたが、最後の登りの前に念のためカロリーメイトを一本食べお茶も一口飲んでおいたし、休憩も十分とりさあこれからというその後の行程で少し違和感を感じ始めた。

何となく身体が重く、気のせいか身体が右側へ傾くような気がした。今回のリーダーにお願いして少しペースを落としてもらい、ようやく山頂近くの茶店にたどり着いた。ここで全員が待望のかき氷で体温を下げ、缶ビールを一本飲んでから昼食を食べた。落ち着いた。

他の四人がすぐ近くの最高峰まで往復する間は、同行のメンバーの一人である医師の勧めもあって私だけ茶店で横になって休憩していた。短いうたた寝から覚めてみると、何やら胸が重苦しい。戻ってきた医師に脈をとってもらったら、やはり不整脈が出ている。リーダーの判断により、有馬温泉までの下山計画は中止してもらい、近くの停留所からバスで登山口の芦屋まで戻ることにした。

バス停までの30分はかなりの速足で歩いたのだが、その頃にはもう脈拍もかなり安定し、不整脈も落ち着いてきていた。20分間のバス乗車の間にはさらによくなり駅に着く頃には日ごろの状態に戻っていた。全面的にお世話になった件の医師の見立てでは「発作性心房細動」であろうとのことである。原因としては、ストレス、飲酒、寝不足、軽い熱中症による脱水症状の複合ではないかという見立てである。

2時間あまりの比較的早い時間内で回復できたからよかったものの、発生場所や時間帯によっては生命にも影響があったかもしれないと思うとぞっとした。まだまだやりたいことはたくさん残しているので、これからは一層の摂生に努める決意をした。先ずは自宅での晩酌は基本的にやめることにする。

(追記)今朝、念のため近くの総合病院の循環器内科で心電図をとり診察してもらったら、一時的なものであり心配はいらないだろうとの診断であったのでひと安心した。

「真夏日に生死の境目垣間見れり熱中症と不整脈にて」

「慣れている知っているぞは事故のもと常に真摯に臨むと決意」
2



teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ