2011/5/31

もうひとつの「KY」  短歌

少し前に流行ったことばに「KY」というものがあった。その意味は解説するまでもなく「空気が読めない」ということであったが、最近読んだ本の中でもうひとつの「KY」があることを知った。

それは「空気しか読めない」という意味であり、やるべきことやあるべき姿ではなく、周囲の空気や雰囲気で判断し行動することを指している。

よく見るとこういうケースは身の回りには案外多いようである。一時は国会でも大論争となった東電の福島第一原発の問題もしかりである。

政府の混乱ぶりや周囲の雰囲気から、東電の幹部が注水を一時中断させた問題である。幸い、ちゃんとした判断力を持った指揮官が現場にいたため結果としては最低限の事態は確保されたようだ。

しかしながらあれと同じケースは身の回りでもよく見かけるのが残念な現実である。政府も各企業も、いい加減に「どうするのか」(HOW)だけを考える姿勢から「何をするべきか」(WHAT)を考える姿勢に力点を転換する時期に来ているのではないだろうか。

「非常時に指揮官達のなすべきは惑はされずに考へること」

「全体の空気を読むはよけれども空気を読むしかできぬ哀れさ」
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2011/5/29

2回めの決算と納税を終えて  短歌

昨年度の仕事にはひとまずの区切りをつけてはいたものの、家族や親族の健康問題対策などの影響もあって年度の決算と納税申告の作業が遅れていたのだが、一昨日はようやくそれらを済ませてきた。法人税の確定申告も、前回は初めてなので全く様子がわからずに苦労したが、今回はかなり落ち着いてでき期限の数日前には申告も納税も終えることができた。

決算内容としては当然のように今回も大幅な赤字となったが、前回とは色々な面で違いがあった。前回は6ヵ月間の変則期間であったので、1年間を通しての決算ができたのは今回が初めてのこととなった。そこで年間収支の構造などについて自分なりに分析をしてみることにした。

まず収入については、いくつかの企業の若手社員の活性化や人事評価制度の再構築などのいわゆるコンサル業務が7割で、残りの3割が大学その他での講師業務である。この構成については前回ともほぼ同じであり、かつ自分のイメージどおりである。ただし今年度も同じような構造を保つためには、新たなコンサル先・顧問先を確保していく必要がある。

支出については、前回今回共に人件費が最も多いのだが収入に対する比率が高すぎるので今年度は大幅に人件費を下げることにした。次に多いのが旅費交通費で全体の2割前後を占めるため今年度は宿泊出張を減らすなど工夫が必要である。また前回は創業に伴う開設費用や新規の資格取得のための「その他経費」が4割強を占めたが今回は3割強に収まっている。

これらの結果をもとにした今年度の方針としては、支出については前年度収入並みに抑えつつ、収入については前年度以上を確保して収支の改善を図るほかはない。収入増については、単発の講師料には頼らずに、あくまでも本業であるコンサル業務でそれを果たしたいので、新たなクライアント先探しのため最近講じたいくつかの方策の効果に期待したい。

こうしてみると規模の大小や業種の違いはあれども、この時代の企業としてやるべきことは大体似かよってくるものだなあと改めて感じた次第である。

「決算を終へて一年振り返り来たる年度の構想に燃ゆ」

「経営に王道はなし昔から出づるを制し入るを図らん」
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2011/5/27

「もしドラ」に思うこと  短歌

今さらながらだが「もしドラ」という本を読んだ。正式名称は「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーを読んだら」で、税理士出身の作家である岩崎夏海さんの作品である。出版されてから2年くらい経つが、話題になった当初はあまり関心を持っていなかった。しかし先日、仕事の帰りに駅の構内の書店にたくさん平積みにされているのを見かけて、ふと買ったのである。読んで先ず感じたのは、ドラッカーと高校野球の女子マネージャーとを結びつけた着想のユニークさと面白さである。

読み終わって2ヵ月くらい経った先日、「もしドラ」がNHKのテレビでアニメとして6回に分けて放映されていたので何となく観ていた。しかし、先般本で読んだほどの面白さは全く感じなかった。原作はよかったが映画になるともうひとつだった、とはよく言われることだが、この作品についてもそれはあてはまることである。というよりもむしろ、この作品はアニメには向いていないのだと感じた。

最近の映画やドラマには原作が漫画やアニメであるものが増えているように感じる。その原因の一つには漫画やアニメ以外の分野で、これといういい作品が少ないこともあるのだろうが、それだけであろうか。

何でもかんでも漫画やアニメにすればヒットすると考える「ポピュリズム(大衆迎合)」が背景にあるのではないだろうか。そう言えば、政治の世界でもマスコミや教育の世界においてもそういう風潮が強くなっているのを痛感している。

だとすれば、これは日本と日本人にとってはたいへんな事態であり、取り返しのつかない道を歩んでいるのではないだろうか。今こそ国を挙げて対策を講じなければならないが、政府の中枢はそれどころではない実情である。日本の将来が心配でならない。

「もしドラを読みて日本の未来を憂ふ理由は国民総迎合」

「今こそが活字文化を守るとき廃れば国の威信も廃る」
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2011/5/24

一人と二人の違い(一の森ヒュッテで学んだこと)  短歌

昨日も書いた一の森ヒュッテの管理人Uさんのお話から学んだことがある。それは「一人では一人分の仕事もできないことが多いが、二人いれば三人分の仕事ができる」というものである。

Uさんによれば、山小屋の仕事というものは実に多様で利用者があれば同時にいくつものことをこなさねばならない。一人だけだとどうしても手が回りきらない。ところが、助手が一人いて二人になるとその人に任せられることが広がるので管理人は安心して優先度の高い仕事、自分にしかできない仕事に専念できる、つまり二人いれば三人分の仕事ができるというものである。なるほど、とすぐに納得した。

しかしながら、これは何もヒュッテの管理人さんだけのことではない。多くの仕事にも共通していることである。特に我々のように一人ビジネスをやっている者にとっては、コラボレーションできる相手が一人でもいれば対応できる仕事の範囲はグンと拡大するのである。得たり、と思った。

Uさんの大自然に対する謙虚な姿勢や活動からも学ぶ点は大きかったが、仕事についてのヒントや気づきも与えてもらった今回の登山であり、一の森ヒュッテであった。

「一人では一人分さへ無理なるを二人でならば三人分も」

「ヒュッテにてコラボの真髄見つけたり助け合ひより相乗効果」

      下山道にて(カツラの巨樹)@
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      下山道にて(カツラの巨樹)A
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2011/5/23

「一の森ヒュッテ」讃歌  短歌

この休みを利用して西日本第二の高峰である四国の剣山に登ってきた。剣山へは4年ぶり、4回目の登山となる。メンバーは今回も、前職での同期である先輩社長と元社長と私の3人である。今回の計画担当を仰せつかった私は、これまで3回泊めていただいた頂上ヒュッテではなく、山頂を通り過ぎて40分くらい東の「一の森ヒュッテ」に泊めていただくプランを組んだ。また今回からはマイカーをやめて高速バスとJRとタクシー利用の旅とした。

下界では暑いくらいの好天であったが、タクシーを降り山頂に近づくにつれ空模様は暗くなり、ヒュッテに着く少し手前からは雨に変わった。標高2000m近いヒュッテはさすがに肌寒くストーブが焚かれている。到着した我々を小屋の管理人とお手伝いの女性が笑顔で迎えてくれた。聞けば今夜の宿泊者は我々3人だけであり、貸し切り状態だという。

実は、宿泊予約の段階からここの管理人さんには興味を持っていた。それは予約に関わる電話のやりとりからその人の人柄がよさそうだなぁ、と感じていたからである。実際にお会いしてみて私の予感が的中していたことを知った。

その人は我々よりは3才年上で、大手通信会社を定年退職後に8年前からここの管理人をされているそうだ。宿泊者が我々だけということもあってか、夕食も同じテーブルでとり、その後も自分で撮られた写真をパソコンで見せながら、剣山や周辺の動物・植物・自然現象について詳しく丁寧に説明してくれた。

しかもこの方は自然破壊に反対するある団体の事務局長を務められたことがあり、その運動の記録としての書籍を見せていただいた。それらの話の端々に溢れんばかりの教養や厚く深い人柄が滲み出ているのである。開設されてから70数年経つゆったりとしたヒュッテそのもの(ハード)の魅力もさりながら、自然を愛して止まない管理人と、お手伝いの女性の存在(ソフト)が我々にとっては忘れられない思い出となった。

ところが、こんな素晴らしいヒュッテの利用者が減っているそうで、たいへん残念なことである。この管理人さんと話をするだけでも十分に値打ちがあるので一度宿泊したら誰でもそのよさがわかるはずである。一人でも多くの人に一の森ヒュッテの素晴らしさを伝えたいと思った。

「いにしへは剣の玄関一の森今はひそりと奥座敷かな」

「山深き一の森なるヒュッテには笑顔豊かな主のありて」

    ガスの中の、幽玄の「一の森ヒュッテ」
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