2010/10/30

学生のファシリテーター  短歌

先日、あるNPO法人の一員として、近畿経済産業局の主催による「学生と社会人との交流セミナー」を見学させていただく機会があった。将来の就職先として大企業ばかりに目を向けないで中小企業にも目を向けさせて、就職希望の学生と、若い学生を一人でも多く採用したい中小企業とのマッチングを図り、少しでも就職率の向上を図りたいというのが主催者の意図であったようだ。

土曜日にもかかわらず、会場には京阪神から30名近い大学1〜2年生の学生が参加していた。6社の中小企業のトップや幹部からの会社説明のプレゼンのあとは、会社ごとに分かれて6社の幹部と学生との質疑応答を行う交流会となった。

ここで登場したのが「ファシリテーター」と呼ばれる言わば進行係である。6社に1名ずつ張りついた彼らもまた大学生であるという。京都や大阪の、大学コンソーシアムのメンバーで、3〜4年生のボランティアである。

最近は各大学の中で就活を終えた4年生がボランティア組織を作って、後輩たちの就活を支援する活動が浸透している。それは自分の母校での実例を通して知っていたが、その大学横断バージョンがあることは今回初めて知った。

いずれのケースでも、参加しているボランティア学生たちの表情はイキイキとしていて、やらされ感はない。むしろみんなが溌剌としておりその表情には満足感さえ感じられる。

先輩が後輩の面倒をみたり指導をする組織の代表格であったクラブ活動の停滞が伝えられる。その中で、こういうボランティア活動に参加する学生が意外に多いということを知った。自発的にやる仕事は楽しくまたやりがいがあるということを若くして体験している若者たちを見て、まんざらでもないなあと感じて帰宅の途についた。

「先輩が後輩達の面倒を進みて為すこそ微笑ましけれ」

「先輩が後輩教へるスタイルは昔はクラブ今ボランティア」
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2010/10/28

「ピア・サポーター」とは?  短歌

「ピアサポーター」とは何か?・・・9月から始まったある大学でのキャリアデザイン論の第1回目の講義が終わった時、教卓前に来て私に名刺交換を申し出た学生の名刺にそういう肩書が書かれていたのである。カジュアルな服装ばかりの学生の中でただ一人スーツにネクタイ姿の彼は、「大学生活の中での様々な悩みや困りごとをもつ学生に対する学生からの支援組織です」と答え、「あ、その名刺も自分で作りました」と笑った。

先日の新聞でも、「学生が学生を支援する『ピアサポーター』」という記事が掲載されていた。私は知らなかったのだが、「ぴあ(peer)」には「仲間の」という意味があるそうで、ピアサポーターとは修学や進路など日常の学生生活上のアドバイスをする「学生による学生のための学生相談サービス」のことらしい。もともとは薬物やアルコール・ギャンブルなどの依存症や社会的少数者(マイノリティ)であることに悩む人々などに対して、かつて同じ苦しみを抱いていた人や現に同じ苦しみを抱く人同士が支えあい助け合って解決を図る活動が起源だそうだ。

新聞によると、このピアサポーターの制度を設置する大学が増えているそうだ。ある私立大学では、ピアサポートを「クラス、ゼミナール(正課教育)」、「クラブ、サークル(正課外教育)」に次ぐ「第3のコミュニティ」づくりとして位置づけている。最近は様々な悩みや不安を抱えていても新しい環境にすぐにはなじめず、相談相手を見つけられない学生が多いらしい。そのくせ周りからどう見られているかを異常に気にする若者が多く、極端なケースでは独りで食事をするところを誰かに見られ友達がいないやつと思われたくない、という理由からトイレで食事をする「便所メシ」まで実在するそうだ。

他人を支えよう、他人の役に立とうとする若者がいることを知り心強く感じた一方で、そういう人達を必要とする若者が増えていることを知り、複雑な気持ちになった。

「学生が学生支へるサポーター授業や進路の悩み受けとめ」

「お互ひに互ひを支へるボランティア今も昔も貴重な存在」
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2010/10/26

大学キャンパス内探訪記その1  短歌

先月から毎週のように、ある大学でキャリアデザイン論の講義をやっている。対象者は大学一年生で約1200人を15のクラスに分けて、それを4人の講師が分担している。私の担当は2つのクラスだが、1つのクラスが約80名になるから隅から隅まで自分の考えを伝えるには限界がある。

しかし理解の遅い学生に照準を合わせていたら90分という時間が足りなくなるので、どんどん進めていかざるを得ないのが悩みである。

ただこの大学のこの講義に関しては、「携帯アンケート」というシステムが導入されているので、毎回の講義の理解度などが翌々日中には講師である私に報告される仕組みになっているのがありがたい。

アンケート結果を参考にして、次回以降の講義に反映できるし、私もその結果に対する感想を次回の講義の冒頭で述べることにしている。これにより多少は学生達とのコミュニケーションに役立っているのかなと考えている。

それはともかく、せっかくの大学勤務の機会なので、そのキャンパス内を歩き回ってみることにしてみた。まずはいわゆる学食、学生食堂である。世間一般の食堂より安いということは当然であるが、特徴は値段だけではなく味やメニューの多彩さにも表れている。

若者に人気のカレーライスや焼き飯は250円、親子丼やカツ丼でも300円くらいである。季節の魚の鯖や秋刀魚の定食や日替わり定食でも小鉢2品と味噌汁がついて450円である。また、食堂棟には1階から3階まで各フロアに食堂があり、それぞれ別の業者が競争しているので、従業員の態度なども中々よいほうだ。

これはなかなか探訪しがいのある魅力的な地域である。これからも講義の合間を見て、キャンパス内をそぞろ歩き探訪してみることにしよう。

「年代の違ふ多くの学生に教へる悩みはコミュニケーション」

「若者があふるる大学キャンパスを中高年や外人の行く」
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2010/10/24

羽田空港の国際化に思う  短歌

先日から羽田空港が32年ぶりに国際線化され国際便が飛ぶことになり、空港を持つ地方都市など国内各地だけでなくその路線の相手先の外国からも大きな期待が寄せられているようだ。

首都圏の国際便の主役である成田空港は、多くの犠牲を伴いながら莫大な費用をかけてようやく昭和53年に開港したのだが、その割には評判はもう一つで利用者が伸び悩んでいる。利用者や航空会社や旅行会社が、羽田空港の24時間発着可能であることと、都心に近くて便利な交通アクセスに期待しているのは明らかである。

思えば、成田空港にしても関空にしても日本の空港づくりについては、利用者(顧客)視点と長期的視点と国際的視点という点で課題があるのではないだろうか。テレビ各局でも報じていたが、アジアの各国はハブ空港を目指した施策を次々と打っているようだ。

例えばシンガポールのチャンギ空港では、格安航空会社への対策をいち早く講じただけでなく、トランジット客への市内観光バスの無料サービスまであるそうだ。我が国の空港はもっと発想を変える必要があると感ずる。日本を除く各国に共通しているのは、政府がしっかりとした舵取をしていることである。そのために必要な規制緩和については適時適切に実施しているようだ。

長期的見通しをもち、国際的視点と利用者視点に立った航空行政が強く望まれるばかりである。まあ行政がもっとしっかりとしてほしいのは何も航空行政に限ったことではないが、最近のニュースの中では特にこれを感じた次第である。

「世の中のために尽くすを公僕と呼びしかつての官僚いずこ」

「空港は先見て世界と顧客見てつくり育てていくべきものを」
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2010/10/22

日本の秋がなくなったら?  短歌

ある本を読んでいて知ったのだが、ドバイなど一部の国では四季がなく夏と冬しかないそうだ。つまり春と秋がないということである。しかも気温は夏は50℃近くまで上がり、冬は14℃まで下がるらしい。確かに世界では四季がはっきりとしている国のほうが少ないということはよく聞く。

しかしながらよく考えてみるとその日本でも、春と秋の期間が短くなり四季の差もかつてほどには明確ではなくなってきた気がする。そう感ずるのは果たして私だけだろうか。

いわゆる地球温暖化ということだろうか、近年は四季全体を通して気温が上昇しているだけでなく、夏の暑さと冬の寒さの差が大きくなってきたような気がする。

ということは、この日本も次第に亜熱帯化、ドバイ化しているのであろうか。だとすれば、日本独特の四季とそれにまつわる独自の文化や習慣はますます激しく変化したり、場合によればなくなったりするのかもしれない。そんな気がするのは私だけだといいのだが。

「日本には四季があるぞと誇りける今が昔となるを怖るる」

「日本でも春と秋とが疾(と)く終はり夏と冬のみになるを憂ふ」
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