9時を回ったころにフラットを出ると、外は久しぶりの青空と陽射し。 それでも、やや霞みのかかる、これから暑くなるぞという夏の朝の風情は無く、階段を下る半ズボンに雪駄履きの足元を掠めて行く風は、その芯に清涼さを含んだ秋風を感じさせる。
まだ、月が替わるまでに一週間を残す8月のうちにしては、あまりに涼しい。 もう何度か強い日差しのビーチへと目論んでいた自分には、このまま夏が終わってしまうのではと心配になるほどの今朝の涼しさ。
9月からは、稽古も通常の時間に戻るので、この時刻に道場へ向かうのも、今回はこれで最後となる。
通常の稽古では、技へ繋げる崩しとして使われることがほとんどの当て身。
今回は、崩しきる技、倒す技として動いてみた。
逆半身の片手取りから踏み込んで、自由な方の掌底を相手の顎へ当てて、そのまま倒しきる。
踏み込んだ後は、脚を踏み変えて捕まれている腕を自分の後方へ伸ばして相手を崩すのは、一教、二教などの取り技へ入る際の崩しと同様。
形稽古としては、穏やかに相手の顎へ押し当てた掌底を前へ突き出し相手を倒すけれど、これは、あくまで稽古としての動き。 ジュニアのメンバーには聞かせず、大人だけに説明したけれど、本来の動きでは、踏み込みに合わせて自分の掌底を瞬時に相手の顎に叩き込む。
腰を入れて叩き込めば、かなりの大男でも一発で仕留められる必殺の一撃となる。
叩き込む角度やタイミングは、自分で考えシミュレートして、これだというものを掴んで自信を付けて欲しい。
「武術はイマジネーション」折に触れて言っている言葉ではあるけれど、通常の稽古での形の動きを実践する際にはどう動くのか? そんなことを考えて欲しいとも思う。 合気道の形の動きは、相手を痛めないように制する動き。 最悪の場合に陥った場合には、どうすれば自分を守れるのか? 安全な動きを危険な動きに変える。 そんなことも知識として知っておきたい。
稽古の半ばで、ジュニアのメンバーから「先生、腕、掴まれちゃったんですけど」との質問。
ジュニアからの質問には、通常、質問で返す。 「どうしたらいいと思う?」、「うーん」、「動くところを動かしてみたら? 手が動かなかったら、脚とか」、(動いた後)、「そこから何かできない?」。
基本的には、そういうことだと思っている。 身体を緩めて、動けるところを動かして、そこから次の動きへ繋げて行く。
その後話したのは、そのときそのときの状況に合わせて、その場に合った技を出してゆく、そのためには、自分の身体に引き出せる技のポケットを沢山作っておくこと。 稽古はそのためにしているのであり、形の動きを動くのではなく、そういう身体を作るためにしていると伝えた。
極めの当て身を崩しの当て身に変えて、片手取り二教。
当て身も掌底から裏拳に変える。
崩しから返しへ、相手が固ければ、自分はさらに緩むこと。 自分も固く、力で臨めば、相手もさらに固くなり、力比べになってしまう。

相手の肘を上げて返し、緩い繋がりでの転換で腕の極めへと入る。 自分の肩に添える相手の手首を取っている方の腕は、脇を締めて肘を自分の身体に付けておくこと。
前回に続いて、入身〜転身〜転換〜転身の入身投げの脚捌きの後、正面打ち入身投げ。
脚捌きから決めることで、中心線がぶれず、技も崩れにくくなる。 接点は相手の首に添えた手と自分の中心。 捌くにつれて自分の中心も沈んでゆく。 腕の振りは大きく真下へ。
演武場への出入りの最終確認の後、座技呼吸法で終了。