香港島を走る路面電車、トラム路線の東のはずれの街。
目的の場所へ行く途中で、家内と二人、ふらりと寄った横流しアウトレットの店。
狭い店内の男物のシャツを眺めていると、いきなり「先生!」と声をかけられた。
意外さに驚いて横を見ると、月曜の自分の稽古にほとんど皆勤のC君が居た。
話を聞くと、この近くに住んでいると言う。
自分は、地下鉄の二駅分をトラムで来たと言うと、何をしに来たの?と聞くので。
「ドリアンを買いに来た」と伝えると、「ああ、この辺は安いからね」との返事。
ドリアンだけでなく、鉢物、そしてアウトレットの服、かつての漁村を思わせる名前のついたこの街には、そのほかの楽しみもいくつかある。
チェーン店のステーキハウスなども、のんびりしていて繁華街にある店よりはるかにいい。

トラムの終点のこの街で、九龍のバス停で、中環の街中で、中国から戻る九龍鉄道の車内やフェリーの中で、改めて思えば、さまざまな、そして意外なところで合気道のメンバーに声をかけられている。
変なところで、無様なところを見かけられて声をかけられないようにと、改めて意識して気を引き締めた下町の夕方。