2006年納めの稽古。
先日帰国した際の稽古の折に師範が「風邪引きの名人みたいなもので」とおっしゃられていたけれど、自分も風邪引きのエキスパートであるようで、出掛けに外を歩き出すと熱は無いのに頭の芯がふらふらする。 さらに、どうも寝違えたようで、左の首から腕にかけての具合が悪い。
今週は、ろくに稽古もしていないのに、なんとも不甲斐ないことと思いながら、稽古場所の深水歩へと向かった。
納めの稽古となるので、少し座しての黙想から。
気持ちと呼吸を落ちつけて内面へ向かい、自身の中にある小宇宙から天空の大宇宙へと思いを繋げる。 多分、一分間といえど何もせずには居ない日常、そうであれば、直のこと、日常と区切りをつけるためにも稽古前の黙想は必要かとも思われる。
北米からの新しいメンバーも加わったので、座る、立つ、意識と中心、呼吸、相手との正対などの基本の動きから稽古に入ってみた。 中心を意識した動きと論理を伝えることで、なぜそのような動きになるかを理解してもらえたと思う。
さらには腕を接点とした繋がりと相手の中心へと向かう動き。 接点で押すのではなく、中心を攻めること、そして緩い膝の使いでお互いに押して緩む動きを繰り返す。 さらには、そこからの入身投げへと進めてみた。 緩い繋がりを保ったまま相手を動かして終了まで。 そういった身体の使い方で技を動いて欲しい。
相半身での正対から正面打ち一教へ。
相手と正対している時にも身体は緩くリラックスした状態で立つ。 身体のどの部分の筋肉も硬くなっていない状態ではあるけれど、身体のエンジンは相手の動きに瞬時に合わせられるようアイドリングさせた状態で待つ。 打ち込みの合わせ打ちの感覚で前へ出る。

西洋式の踏み込みの正面打ちも日本式の飛び込み面打ちに直させてもらった。
たまたま木剣があったので、正面の飛び込み面打ち、横面の上段袈裟切りの動きを実践しながら説明させてもらったことで、理解できたと思う。
さらに、江戸時代までの日本人がしていたと思われるナンバの歩き、この歩きかたと同様に日本の武道では、同じ側の手と足が同時に動くことがほとんどでもある。
単に技の動きをなぞるだけでなく、技のロジックや日本的な伝統を伝えるのも国外で合気道を伝える者の努めであると思う。
最後は、ここしばらく続けているゆっくりと呼吸を使いながらの四方投げの動き。
重心の沈みと相手との位置関係に注意しながら、ゆっくりと力まずに動く。 この動きを身体に浸透させることで、他の技にも応用できる身体の使い方が得られると確信している。
座技呼吸法の後、黙想して2006年の締めの稽古を終えた。