長かった一週間が終わり土曜日の稽古。
元より道場は日常とは隔離された空間ではあるけれど、稽古が始まれば、日常のことは忘れ、明らかに世俗とは隔離される。 目の前の相手に合わせての動きと集中。 土曜日の稽古は自分には、一週間のリセットと気持ちの切り替え、そして日常からも離れる禊の場でもある。
今日、8月5日は地元の祭り。 江戸前の神輿がお囃子に乗って揉まれ、沿道からは暑気払いの水がかけられる。 今年もまた参加できなかった無念を思いながら、祭囃子を口笛で吹きながら稽古場所へと向かった。
稽古前に静と動、動きのメリハリなどについて話しを少し。
道場内での動きでは、ひとつひとつの動きにメリハリを付けて、言い換えれば、一つの動作の始めと終わりを明確にすることが、動きに毅然とした形式美を付けてくれる。 そんなことを話し、動いてから稽古へと入ってみた。

諸手取りから数形。
まずはストレッチを兼ねての呼吸法から。 諸手で取らせた腕を抜きながら自分の中心へ。 抜く感覚を明確にするのであれば、取らせた腕を一旦相手に当ててもいい。そこから手首を立て指が天上を指すようにして中心線に沿って振りかぶる。腕の使いは指が導くような感覚で、出来るだけ大きく。腰を切りながら腕を体側真下へ振り下ろす。
諸手取りからの一教。自分は、基本的には表裏ともに転換しての崩しから入ると教わった。
転換することで相手を前方に崩す。 これにより振りかぶりと身体の向きを切り替えての腕押さえへの流れは断然楽になる。 相手前面に踏み込んで表、背面へ踏み込んで転換して裏技。
自分は、もうずいぶんと長い間、腕を取らせてからの一教では相手の腕を掴まず、掴んだ相手の手を切らせないように動いて最後の押さえまで導くようにしている。接点、相手との繋がりを大事にしたい。
一教は相手の腕ではなく、自分の腕を下ろす。白帯のころは理解できなかった師範の言葉も稽古を重ねることで実感できるようになった。 今は同じことを自分が稽古で話している。
四方投げも諸手からは、転換して腕を立て、軽い呼吸投げのような崩しで相手を自分の前へ崩して、相手の手首を取って四方投げへと入る。 今日は四方投げのみ稽古したけれど、小手返しへも同様の崩しから入る。
諸手取りからの入身投げへは、いくつもの入り方があるけれど、一番基本的な一教の崩しからの入身投げを動いてみた。手首を取らせての入身投げは、通常とは変えて、取らせた手首を主導としての崩しも面白い。転換からの崩しは直線的にならないよう、うねるような感覚で。 相手を走らせ、肩を少し入れれば、相手はすでに崩れきっているはず。
足を踏み変えての諸手取りからの早取り二教。 さらにそこから力を緩め、しゃがみこむように崩れた相手が立ち上がるタイミングに合わせての腰投げへ。 力の緩急とタイミングの合わせが面白い技。 これは日本に居たころ、出稽古に行っていたK区合気道連盟の稽古でK道場長より、ご指導いただいた技。 今日の稽古でも皆興味を持った様子で活気溢れる稽古をみせた。 自分も当時は、大分興奮して稽古したことを思い出す。
さらに、かかり稽古で諸手取りからの腕極め投げ。 かかり稽古では、思い切りよく大きな動きで動いて欲しい。 また、投げ、上体の動きに気をとられずに、むしろ大胆な足裁きを楽しむのも良いと思う。 大きな動きで相手を振り回すような感覚で。 一旦流れ出すと、どんどん遊んでしまうのが自分の稽古の癖でもある。 それはまた、稽古の楽しいところでもあり、F道友会の伝統かもしれない。
いつもと同様、相手に力一杯持たせての座技呼吸法で終了。